「Be visible~見えざるLGBTの可視化を考える~」
著者:にじいろケアプランセンター ケアマネジャー梅田政宏
「LGBT」というワードが、とりわけ日本では比較的偏見や侮蔑的な意味を想起させないイメージを持ってきた・・・。というニュアンスを前回お伝えしました。って言うかそういう意味を込めておりました(笑)。
つまり表現の問題としては日本のLGBTにとって一歩前進したと思っています。
しかし世界に目を向けるとそんな原始的なステージではなく、社会発展途上国?の日本とは比べ物にならないくらい他の国々は社会的に成熟しているのですよ( ノД`)シクシク…。
先進国の多くは、LGBTのための法制度もしっかり存在(存在だけならず法的セイフティネットも含め)していて、日本よりもはるかに進んでいるのです。日本ではまだまだ見えない私たちに対して、「ちょっと~、幽霊じゃあるまいし、元よりこの世にいない(とされている)者に、付与する権利なんて必要なの?」と言わんばかりです。
でもちょっと待ってよ!世界は今、LGBTのための法の整備が先進国であるためのグローバルスタンダードになってきているのよ!日本って確か先進国でしかもG7加盟国で、そんでもって昨年はG7開催のホスト国だったわよね・・・?です。
不満を上げればキリがありませんが、これらの他の先進国もかつては同性愛者であるというだけで死刑になったり、犯罪者扱いになって投獄されたりという歴史があるので、その経緯と犠牲は想像を遥かに超えますが・・・。ちなみに現代も同性愛者であるということが知れると死刑になってしまう国がざっと7か国ほどあります。信じたくないけど、これもまた現実なのよ( ノД`)シクシク…。
何れにしても日本では先ず「見えていない」現状を変えないと、「見えていない」者事に付与するものなんて要らないんじゃない?という根本的な認識を変える必要があるのです。そうでないと、私たちは現実に存在し、生きて、そして経済活動に貢献すべく毎日を頑張っているのに、こんなに頑張っている私たちの尊い命や、尊い人生、求められるべき幸福もまた存在出来ないと思っています。
今、日本では多くの仲間が政府や企業、地域に働きかけて我が国の現状を打開しようと頑張ってくれています(感謝、感激、雨、あられです)。
また今年はオリンピックの開催国として、性的少数者をはじめとする少数者への法の整備はむしろ避けて通れないとさえ言われています。現在東京をはじめ、日本各地で多くの仲間が多様性を遵守したオリンピックの実現に向けて活動しており、東京では「プライドハウス(オリンピックの開催を機に開設されるLGBTフレンドリーなコミュニティ施設)」を設置したり、日本各地で企業や行政、地域へのLGBT及び社会の多様性についての啓蒙活動が盛んに行われています。
だって、世界中からお越し下さるオリンピック選手団の皆さまには、これを読んで下さっている皆さんが想像するよりも、はるかに多くの「LGBT」のアイデンティティーを持つトップアスリートがいらっしゃるのですもの、日本も頑張らないとね。
あらやだ、普段もっと毒舌なのに、何というソフトランディングかしら?!(笑)。
さて最終回は、何を言わせて頂こうかしら・・・。これから考えますわ~~\(^o^)/
著者
にじいろケアプランセンター
ケアマネジャー 梅田政宏